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False Islandのキャラブログ。日記ログとか絵とかネタとか色々。 キャラロールがぽんと飛び出ますので苦手な方はご注意を。



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 冬の祭りの晩。
 水辺には沢山の船が浮かび、船上ではそれぞれの乗客によって宴会が催されていた。
 屋根がついた小さな船や、二十人は乗れそうな大きな船、溢れんばかりの花を積んだ船、船中をきらきら光る飾りで飾った船など、その種類は実に多様で、端から見ていて全く飽きない。おまけに乗っている客もこれまた多種多様なんだからかなりの見物だ。
 どの船も照明としてランプをぶら下げていて、暖かい灯りが水面に反射しゆらゆらと揺らいだ。それが魔法の灯りなのか蝋燭の灯りなのか、俺達がいる所からは少し遠くて判然としない。

「盛り上がってんねぇ」

 遠くの灯りを見ながら呟くと、俺の正面に座ったハイダラが少し笑って頷いた。

「大勢で宴を開く人達も多いようだからね。あちらはきっと賑やかだ」
「なるほど。……ってか、割と船で宴会する奴多いのな。俺らも含めてさ」

 俺達が乗っているのは割と小型の船で、形としてはボートに近いものだった。その上にクッションやら食べ物やら酒やらを積み込んで、のんびり飲み食いできるようにしてある。
 少し手狭だが少人数で飲むんならこれで十分だろう。

「それにしても随分と面白いお酒を見つけて来たね、レン」
「だろ? 中の星も食えるらしいぜ」

 グラスの中には既に淡い金色をした液体が注がれていて、ほのかに光る小さな星が入っている。星入りシャンパン、なんていう名前で売られていた酒だ。星の光が炭酸の泡に反射してきらきら光っている。

「ふふ、星を食べてしまうなんて、どこかの神話にありそうだ」
「月と太陽を食っちまうのはあった気がするなぁ。星はあったっけ」
「さあ、どうだっただろう。どこかにあってもおかしくはないと思うけれどね。神話の住人は何でも食べてしまうから」

 風で水面がさざめき、船が少しだけ揺れる。船の揺れにあわせてグラスの中身も揺れた。
 グラスの中の星は相変わらず光っている。

「んじゃ、そろそろ俺らも乾杯しねーかい? 腹も減って来たしさ」
「そうだね。夜も更けてきた事だし」

 口よりも少し高い位置までグラスを掲げる。
 向こうのグラスが掲げられたのを確認して――。


「――乾杯!」




※PMのハイダラさんと「星降る夜に」に参加した際の日記。
 ありがとうございました! 使ったプロフ絵も置いておきます。
 ……実はカディムさんを描けなかったのがひっそりと心残り。
 
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