忍者ブログ
False Islandのキャラブログ。日記ログとか絵とかネタとか色々。 キャラロールがぽんと飛び出ますので苦手な方はご注意を。



[232]  [231]  [230]  [229]  [228]  [227]  [226]  [225]  [224]  [223]  [222
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 

 宝玉の直前になって現れた連中は、噂通りベルクレア騎士団の奴らだった。……噂通り、見事にズタボロだ。隊長のサザンクロスとか言うのに至っては、格好つけた次の瞬間には盛大に吐血していた。他の奴らも似たり寄ったりで、思わず脱力する。いくら綺麗な格好してても、あんな状態になっちゃあね。
 ――だが、油断は禁物だ。彼らが放つ捨て身の攻撃はかなり痛いと聞いている。相討ちは何としても避けたいところ。
 宝玉まであと一歩という所まで来て足踏みだなんて御免だし、それに。

「ロージャ」
『何』
「あいつら、何か知ってるかな?」

 小声で杖に囁くと、彼はちかちかと鉱石を光らせて答えた。

『どうだろうね、ただ番をしてるだけ、って感じじゃない? 楽なはずだったのに、とか何とか言ってるし、あんまり知らないんじゃないかな』
「それでも宝玉を預けられたんだろ? 確かに、あの惨状だけどさ。何か聞いてねーかなって思うんだけど」
『……それにしたってあの様じゃあ、戦闘後にまともに喋れるかどうかも疑問だね。勝っても負けてもさ』

 こうしている間もきらきらと血しぶき(吐血)を光らせている彼らに、ロージャが溜め息をついて言う。
 あんまり乗り気でない彼には答えず、俺は辺りに力の場を展開させる準備に入った。そろそろ、あちらさんがかかってくる頃だ。ハイダラを背にして、杖を構える。深呼吸をする。最近、吸う息も何となく冷たい。

 湖の精を象る術を編み上げながら、俺はぼんやり考えていた。
 もしもこいつらが、そう、本当に何も知らなかったら、その時は――その「変な笑い方をするひょろ男」でも、追いかけてみようか。
PR
この記事にコメントする
Name
Title
Color
Adress
URL
Comment
Pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新コメント
[11/25 1301PL]
[11/13 Sieg(前期711)PL/Basil(973)PL]
[07/29 SiegPL(711)]
[07/26 176PL]
[07/21 SiegPL(711)]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
レンジィ=ア=イーオ@しのだ
性別:
非公開
自己紹介:
Eno.176
偽島にてパーティに参加中。
ブログ内検索
アクセス解析
忍者ブログ   [PR]