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False Islandのキャラブログ。日記ログとか絵とかネタとか色々。 キャラロールがぽんと飛び出ますので苦手な方はご注意を。



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 俺の誕生日のちょっと前の事だ。
 ハイダラが突然、こんな風に叫び始めた。

「レン! レン! 散歩に行こう!」
「え?」

 いきなりだったので驚いて彼を見ると、にこにこ笑いながらこう続けてくる。

「花の咲いた木を見つけたんだ。近くで見ても、きっと綺麗だよ」

 言いながら彼が指し示す方向を見る。少し遠くの平原にぼんやりと、見事な花を咲かせた木が立っているのが目に入った。言うなれば「花見」になるんだろうか。確かに散歩で通るのに丁度良さそうな情景ではある。

「なるほど、そりゃ面白そうだな。それじゃあ……」

 俺がそう返事したのとほぼ同時に、隣で作業をしていたカディムが振り返った。何だか妙に焦った顔をしている気がする。

「は、ハイダラ様……!」
「煩い。今日は二人で行きたいんだ。ゆっくりしてくるから、カディムは留守番。ロージャ、本当に済まないが、カディムの相手をしてやってくれないか」

 ハイダラはきっぱりとカディムに言い放ってから、ロージャの方に話しかけた。
 彼がカディムにあれこれ言いつけるのは良くある事だけれど(何しろ主人と従者の関係であるし)それにしても今回は急と言うか、ちょっと不自然な感じがした。
 ただ、ハイダラは理由もなくそう言う事をする男ではないと俺は思っている。多分、何か考えがあるんだろう。

「良いぜ、それじゃあ二人で行こう。カディム、ロージャ、留守番よろしくな」

 そう言って俺は頷いた。側で僅かに溜息を吐く気配がする。

『わかったよ、行ってらっしゃい』

 笑い半分、呆れ半分の声に苦笑いしながら俺は立ちあがった。
 ……うーん、多分、こいつが一番分かってないんだろうなぁ。




(PMのハイダラさんの日記とひっそりと連動してました)
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