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False Islandのキャラブログ。日記ログとか絵とかネタとか色々。 キャラロールがぽんと飛び出ますので苦手な方はご注意を。



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 宝玉の直前になって現れた連中は、噂通りベルクレア騎士団の奴らだった。……噂通り、見事にズタボロだ。隊長のサザンクロスとか言うのに至っては、格好つけた次の瞬間には盛大に吐血していた。他の奴らも似たり寄ったりで、思わず脱力する。いくら綺麗な格好してても、あんな状態になっちゃあね。
 ――だが、油断は禁物だ。彼らが放つ捨て身の攻撃はかなり痛いと聞いている。相討ちは何としても避けたいところ。
 宝玉まであと一歩という所まで来て足踏みだなんて御免だし、それに。

「ロージャ」
『何』
「あいつら、何か知ってるかな?」

 小声で杖に囁くと、彼はちかちかと鉱石を光らせて答えた。

『どうだろうね、ただ番をしてるだけ、って感じじゃない? 楽なはずだったのに、とか何とか言ってるし、あんまり知らないんじゃないかな』
「それでも宝玉を預けられたんだろ? 確かに、あの惨状だけどさ。何か聞いてねーかなって思うんだけど」
『……それにしたってあの様じゃあ、戦闘後にまともに喋れるかどうかも疑問だね。勝っても負けてもさ』

 こうしている間もきらきらと血しぶき(吐血)を光らせている彼らに、ロージャが溜め息をついて言う。
 あんまり乗り気でない彼には答えず、俺は辺りに力の場を展開させる準備に入った。そろそろ、あちらさんがかかってくる頃だ。ハイダラを背にして、杖を構える。深呼吸をする。最近、吸う息も何となく冷たい。

 湖の精を象る術を編み上げながら、俺はぼんやり考えていた。
 もしもこいつらが、そう、本当に何も知らなかったら、その時は――その「変な笑い方をするひょろ男」でも、追いかけてみようか。
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